うろぐ

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2008/5/31【エプソン】「PX-5000ブロガー向け商品発表会」に参加しました。(開催:アジャイルメディア・ネットワーク/AMN様)。

受付をすませて会場にはいると額縁に納められたモノクロの写真が壁に掛けられていました。

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最初見たときは写真かと思ったのですが、案内をしてくれた担当の方が「今日講師を務められる根元先生が撮影されたデジタル写真をPX-5600で印刷したものです」を教えてくれたので、驚きました。

わたしは仕事の関係からここ数年はカラー印刷の必要なく、写真を印刷するインクジェットプリンターを使ったことはありません。もっぱらモノクロのレーザープリンターを使っていたので、インクジェットプリンターの印刷の品質がここまで進化したのかと驚かされました。

席に着くと巨大なプリンターが置かれていました。

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A3サイズを印刷する
のですから、A3サイズなので大きいのは当たり前ですが、通常A4サイズのプリンターしか使用していないので、とても大きく感じました。担当の方に「このプリンターをモニターとして貸し出して頂けるのですか」と思わずバカな質問をしたほどです。

時間になったので商品発表会が始まりました。

第一部

エプソンの担当者の方たちの挨拶と商品説明がありました。

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最初マーケティングセンター部長からの挨拶があり、加えてPX-5600がターゲットとするユーザー層などの説明がありました。このプリンターはデジタル一眼レフカメラのハイエンドからミドルに掛けてのユーザーをターゲットとしているということで、印刷の品質が高いのもうなずけました。

次に担当者からPX-5600の開発コンセプトと商品の説明がありました。

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「世界で最高の品質の性能のプリンターを常にユーザーの手元に届けたい、」それが第一のコンセプトです。具体的にはプロ用の顔料「PX-P」インクを2002年から使用したのが始まりでした。

2002年に発売されたPX-4000PXにPX-Pインクが採用されたことで、銀塩写真と同等かそれ以上の品質の印刷がインクジェットプリンターで可能となったと、写真家の間で評価された様です。この時期は丁度、キャノンやニコンといったカメラメーカーが高性能のデジタル一眼レフカメラの発売を開始したいきにも合致します。発売のタイミングも良かったと言えるのでしょう。

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以後、2005年に現行機種のPX-5500(PX-P K-3インク)が発売され、今年6/4に新機種のPX-5600(PX-P K-3インク)へと技術が継承され、進化を重ねてきました。

インクの説明で驚かされたのは内蔵されているインクの種類の多さです。黒だけで2種類あります。これは紙の質に応じて黒を使い分けるからです。参考までに色をあげてみると、フォトブラック、マットブラック、グレー、ライトグレー、シアン、ライトシアン、マゼンダ、ライトマゼンダ、イエローの9色です。

PX-P K-3インクの真価

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K-3インクは色の再現性に優れています。モノクロ印刷では、PX-5300では色かぶりがあり青みがかかってしまいますが、PX-5600ではそれがありません。インクの性能を100%出し切れるプリンターといえるでしょう。

CD/DVDプリントと厚紙に対応

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現行機種のPX-5500では実現できなかったCDやDVDなどへの印刷が可能となりました。CDやDVDの表面は特殊加工が施されているので、印刷したときの品質が落ちてしまうなどの問題があり、PX-5500では対応できなかったそうです。PX-5600では新採用の紙送りローラーなどにより、写真の品質を維持したまま、CDやDVDへの印刷が可能となりました。

バンドルアプリケーションとプリンタドライバ

わたしは職業柄、プリンターの品質もさることながら、バンドルアプリケーションとプリンタドライバの性能ユーザビリティに関心が行きます。どんなに高性能のプリンタでもこの2つが使いにくかったり、性能が劣れば、宝の持ち腐れとなってしまうことを経験で知っているからです。

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バンドルアプリケーションはPhotoshop Elementプラグインとして実装させるものでした。
わたしもPhotoshop Elementを愛用しているので、この点では助かります。プリンタメーカーが独自に開発した、全く新しいアプリケーションを使わされるのは苦痛を伴いますから。
ただし、Photoshop Elementは現行のバージョンは6ですが、プラグインはwindowsで5、Macで4にしか対応していないようです。最新のバージョンのPhotoshop Element 6に対応できるかは使用してみないと分からないでしょう。
わたしはというと、Photoshop Element 4を使用していますので、これまた対応するかは使用してみないと分かりません。

面白い機能としてはRawデータをデジイチから直接プリントできることです。
わたしのカメラはRawデータで撮影することは出来ないですが、プロやハイアマチュアには喜ばれる機能だと思います。

最後に「当社は信州松本の企業です」と言われた時に、急に親近感が湧いてきました。
やはり自分が訪れたことのある街と言うのは愛着があるようです。
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写真は2004/11にわたしが旅をしたときに撮した信州の松本城の天守閣です。

第二部

写真家 根元タケシ先生の講演「モノクロプリントをもっと楽しむ方法」

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根元先生のご自身の語られた略歴を簡単に述べると、職業はプロの広告写真家10年来のデジタルカメラの写真家です。広告写真を撮影する傍ら、現在は鎌倉五山を撮影されていて、来年度(2009)には写真集として出版する予定だそうです。
冒頭に掲載したモノクロのプリントも根元先生の撮影によるものです。ブログ等に自由に掲載しても良いとの了解を頂いたので、掲載させて頂きました。
大変気さくな方で、講演の後の自由に先生と話が出来る時間があったのですが、わたしは殆ど先生の後を付いて話を聞いていました。

根元先生曰く
カメラは上を見たら百万円以上の機種があるのできりがないが、プリンターは高くても10万円台で高性能の機種が手に入るのだから、本格的に写真をプリントするのであれば最高の機種を買いましょうと言うことです。

一昨年から登山を始め、他にもカヤックやスノーシューイングなど自然のフィールドを楽しむとともに、美しい風景や花、野鳥や動物などの写真を撮ることの楽しさを覚えたわたしにはぐっと来る言葉です。昨年からデジイチを購入したいと思っていて、購入するきっかけを探していたのですが、この言葉が後押しをしてくれるかもしれません。
来週にはモニターとしてPX-5600が送られてくるので、実際にこれまで撮影をした冬の知床や摩周湖、大雪山の風景の風景を印刷して確かめてみたいと思います。

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知床の岩尾別
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知床のエゾジカ
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摩周湖に浮かぶカムイシュ島
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大雪山のお鉢平

写真を趣味としていればボケない(らしい?)

写真撮影の愛好家は方は、中高年が多いそうだと、根元先生が言っています。
わたしも40才を越えたのでこの仲間入りなのですが、本人にはその自覚が全くありませんので、人ごととして書かせて頂きます(笑)。

写真は撮影をするときは構図を決めたり露出を考えたりと頭を使います。それと当然ですが写真を撮影する現場まで足を運ばなければなりませんから体も動かします
撮影を終えたらこんどは印刷する作業が待っています。Photoshopで修正を掛けたり、何度も試し印刷を繰り返して漸く自分で納得のいく写真が印刷されます。
こうした工程がボケの防止に役立つのではないかと、思われます。これはわたしなりの解釈ですから、間違っているかもしれません、あしからず。

Rawデータに対する誤解

アマチュア写真家がRawデータに対して誤解をしていると言うことを説明してくれました。わたしはRawデータとは無縁なのですが、写真を撮るのは好きですし、画像処理もしていますから意味はよく分かりました。

Rawデータは修正が利くと言われているが、それは間違いでRawデータで撮ろうがJpegで撮ろうがその点では全く同様だと言われました。わたし自身はRawデータでもJpegでも風景画を印刷したことがないので、実際に印刷をした場合にどれほどの差が出るかは分かりませんが、根元先生の言うとおり、大きな差は無いと思います。
RawやJpegのデータの保持の違いにこだわるよりも、印刷そのものにこだわりなさいという言葉は、核心を突いていると思います。

PX-5600のこぼれ話

エプソンのハイエンド機PX-5800では印紙の給紙の開け閉めがプアで使い物にならないので、先生は発泡スチロールとガムテープで応急措置を取って使い続けているそうですが、この点がPX-5600では完全に改善されているそうです。

モノクロ写真を楽しむ

銀塩写真の時代にはモノクロとカラーは歴然と区別していましたが、デジタルカメラの時代になってからはモノクロもカラーの一種として印刷できるので、区別が無くなりました。
デジタルカメラで撮影をした写真をカラーでもモノクロでも自由に好きな方で印刷できると言うことです。

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カラーをモノクロにするにはチャンネルミキサーの値2468にします。法則な様なものなので値を覚えて印刷するときに調整をするだけで良いそうです。ただし、あくまでも根元流なので保証はいたしかねると言うことです(笑)。

PX-5600とバンドルアプリケーション(プラグイン)とプリンタドライバは非常に高性能な上にユーザビリティにも優れているので、殆どの色彩などの調整を自動化でこなしてくれるそうです。根元先生に言わせると、面倒な作業は全てエプソンに任せても大丈夫だそうです。
ただし、調整されて印刷された写真はエプソンの個性として仕上がるので、この点は割り切りが必要でしょう。手軽にモノクロ印刷を楽しめるので入口としてエプソンを利用して、慣れてきたり物足りなくなったりしたら自分で調整すると良いのだろうと思います。

モノクロ写真といっても白と黒だけで写真を表現しているわけではありません。根元先生も言っていたし、エプソンの社員の方にも確認をしたので間違いないことですが、限りなく白と黒のインクだけを使用しているが、他の色のインクも若干使用しています。カラーをギリギリまで落としてモノクロっぽく見せるのがモノクロ印刷です。

紙質を変える、紙に優しさを持つ
エプソンは多様な印刷用の紙を製品化しています。その中から自分の撮影した写真にはどの紙が向くのかを知っておくことが必要です。同じ写真でも紙を換えると印象が変わります。

印刷した写真のできが悪いと紙のせいにする写真家がいるがそれは間違いで、悪いデータだから良く写らないのだから写真のできの善し悪しを紙のせいにしてはいけない、紙に対して優しさを持って欲しいと言うことでした。

紙には表と裏があるのですが、これの判別がとても難しいです。表と裏を間違えて印刷をすると使い物にならないそうです。これは表には特殊なコーティングをしてあるためです。

写真のアプリケーションでの調整

CMSをそれほど気にする必要は無いそうです。
これは昔のカメラと違って、今のデジイチとプリンターがしっかりとしているので、いじる必要が無いからだそうです。

色はSRGBを通して使うのがお薦めだそうです。
ただadobeなどが悪いわけではないので、adobeを使うなら最後までadobeで通して欲しいと言っていました。これがルールだそうです。

プリントのカラーバーをいじると紙とインクばかりを消費してしまい、ものになりにくいので止めた方が良いそうです。

良いモニターを使って欲しいと言うことでしたが、先生から見ると現在発売されている液晶モニターでは完全には色を再現できないそうです。このため、どんなに高価で高性能のモニターでもあくまでも確認用と割り切って見て欲しいと言うことでした。
わたしの知人で写真ではなく製図を仕事にしている人が同じ事を言っていたのを思い出しました。液晶モニターでは完全な仕事が出来ないので、CRTモニターを彼は未だに使い続けています。
先日、EIZOの新製品 HD2452Wの発表会に参加したばかりでしたので、この話はとても興味深かったです。

PX-5600の具体的な用紙の差し方

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先生がPX-5600に用紙を差す手順を実際に機種を使って説明をしてくれました。
PX-5600だけに限らず、プリンターを使う際には用紙の幅ピタリに給紙の幅を設定してしまいますが、調整できる方の幅をすこし開けてゆるめにすることが、用紙にピタリと印刷するこつだそうです。その際に用紙を上と左から手で支えるように給紙をするとより良いです。

印刷用の用紙は1枚500円と高価です。給紙に失敗をすると財布にいたいですから、こうしたアドバイスは貴重です。
 

電源の切り方

わたしもそうなので耳が痛かったのですが、プリンターの電源のon/offをコンセントのスイッチ(テーブルタップなど)で行っていました。プリンターの電源のスイッチを使わないと、インクカバーが閉じなかったりと悪影響がでるので、決してしないようにと言われました。プリンターの電源は必ずプリンタのスイッチで行ってください。

作品にサインを書く事

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自分の作品にサインを書くことで責任感の自覚が生まれるので、先生はサインや落款をすることを薦めました。確かにいい加減な気持ちではサインを書くことは出来ません。サインをする以上はしっかりとした写真を撮り、しっかりと印刷をして初めて書けます。

サインをするには一般に入手できる鉛筆では凹凸が出来てしまうのでだめだそうです。写真の鉛筆は高価なものですが、とても柔らかいので、紙に凹凸を付ける心配がありません。先生お薦めの一品です。
Faber-Castellと書かれていました。一時期は女性の眉墨として人気を博していたそうです。
 

写真を難しく考えない

写真を撮ることを難しく考えないこと。
それと写真を撮る前に十分に考えること。
取ってからPhotoshopなどで修正することに頭を使わないこと。画像処理は楽しまないこと。撮った写真が悪ければどんなに修正をしてもだめなのだから、撮る前に考えようと言うことでした。

根元先生の要望

先生はプロらしく色々な要望があるようです。講演の中でも話の合間に幾つか述べていました。
一つはエプソンを始め各プリンタメーカーには派手な色彩を印刷するプリンタではなく、がっしりとした色を印刷できるプリンタを作ってもらいたいと言うこと。
もう一点は、A3サイズの封筒が無いので、印刷をしたA3の写真の持ち運びに苦労するので、封筒メーカーにA3サイズの封筒を作ってもらいたいと言うことでした。

オリジナルプリント市場が無いこと
カルティエ ブレッソン氏(wikipedia)が世に認められ、経済的に自立できたきっかけがオリジナルプリント市場からと言うことです。オリジナルプリント市場とはアマチュアカメラマンの写真を業者が一括して買い取り、その中から幾つかが高値で売れればアマチュアカメラマンの写真を買い取った費用がペイできる仕組みのようです。

世界的にオリジナルプリント市場が存在するのに日本にだけ無いことが根元先生の不満のようでした。才能のあるアマチュアカメラマンを世に出させるきっかけともなるので、こうしたシステムは確かに必要だと思います。

第三部

PX-5600で実際に印刷をする

テーブルの前に置かれているPX-5600を使って写真の印刷の実践の時間です。
わたしはうかつにも印刷用の画像データを全く持ってこなかったので、用意されているパソコンの中の画像データから適当なものを見つけて印刷をしました。印刷した写真は著作権の関係でうろぐに掲載できないのが残念なくらい良いできでした。

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印刷をする写真には事欠かないので、モニターとしてPX-5600がわたしの手元に届けられる日が待ち遠しいです。

写真が乾くまでの時間

印刷をしている時間は根元先生と自由に話を出来る時間でもあります。
わたしは自分の写真を持ってこなかったという気楽さもあったので、殆ど先生の後を付いてお話を聞いていました。
1時間ちかく話を聞けたので、講演と同じくらい得るものがありました。

印刷した写真の乾く時間ですが、最低でも2時間は動かさないこと。
一通り乾くまでに要する時間が24時間かかること。
完全に乾くには48時間はかかること。
レーザープリンターを使っているわたしには驚くほど気の長い時間がかかりますが、良い作品ほど手間もかかると言うことでしょう。おそらく速乾性のインクを使用しているインクジェットプリンターも有るのだと思います。

A4サイズが一番難しい

先生はA4サイズで写真を印刷することを薦めてくれました。
というのは、A4サイズで写真を印刷することが一番難しいから、A4サイズで上手に写真の印刷が出来るようになれば、A3サイズでも大丈夫だからだそうです。
なぜA4サイズが難しいかというと、用紙が適度に小さいので、見る人が手元にとって近づいて見るから、写真全体の印象だけでなく、写真の細かな点にまで気が付いてしまうからだそうです。A3サイズだと写真が大きいので、見る方もある程度距離を持って見るので、写真の全体像を見るので、細かな点はあまり目立たないのだそうです。

同じ写真でも印刷の方法で全く印象が異なる

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全く同じ写真でも、余白を大きく取ることで窓枠から眺めているような雰囲気の写真にしたりする事が出来ます。

また、写真をシャープ、セピアなどで印刷の印象を簡単に換えられるのですが、これと紙の質との組み合わせて、同じ写真でも印象を換えることが出来ます。

先生の後を歩いていて話を聞いていると、一つ一つ写真をみてこの写真は紙質は「クリスピアでシャープ、余白は多めに取る」といった風に具体的なアドバイスをされていました。プロというのはモニターの画像を見ただけでそこまで瞬時に判断できるものなのかと驚きました。
 

写真は感情で撮る

写真を撮るときは好き嫌いで撮ることを最後に言っていました。好きでもかまわないし嫌いでも良いが、中途半端はいけないと言うことです。
好きなものの写真はわたしも良く撮りますが、嫌いなものの写真も撮るというのは面白い発想です。思わず「げっ!」と言うような被写体もこれからは撮ろうかと思いました。

山岳写真

わたしが写真を本格的に撮るようになったのは、北海道の大雪山のすばらしい風景をいつまでも残しておきたいと思ったからでした。その話を先生にすると、先生も写真の取り始めは登山からと言うことで、ぜひ、大雪山の写真を印刷するようにと励ましを受けました。
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写真は平山から見た表大雪の山々
こうした写真を印刷するとどうなるのか、早く確かめたいです。

最後に写真を撮るだけでなく印刷することのすばらしさを教えて頂いた根元先生、このような機会を与えてくれたエプソン様、及びアジャイルメディア様に感謝したいと思います。

エプソンダイレクト株式会社

当日参加された方のブログです。あわせてご覧ください。

6月 3rd, 2008

Posted In: EPSON PX-5600, 参加レポート・ブログ・ブロガーミーティング

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