2008/9/5に開催されたエプソン ブロガーミーティングでは、一般のデジタルカメラのユーザーにはほとんど馴染みのないフォトストレージビューワが主役です。エプソンの最新機種のP-7000を手に取り、自分たちで用意した画像を取り込んで閲覧したり、ダイレクトにプリンターに接続して印刷したり、その機能を試す機会を得ました。
今回紹介されたP-7000は最新の機種です。これまで発売されてきたフォトストレージビューワの性能を向上させると共に、新しい機能を付けくわえられています。ブロガーミーティングに先だって、予習のためにヨドバシカメラに立ち寄って話を聞いてきましたが、店員さんがイチオシの商品ですと薦めてくれました。実売価格は79800円でした。この予習のために時間を忘れ話し込んでしまい、当時、遅刻するという事をしてしまいました。関係者の方にお詫びします。
構成は3部に分かれていました。
第1部がエプソンの開発担当者の話
第2部がプロカメラマンの柳本さんのディスカッション
第3部が実際にフォトストレージビューワを使う
第1部がエプソンの開発担当者の話
エプソンの開発担当者の枝常さんの熱を帯びた話です。開発者に話をさせるとこうなるという見本のような熱のこもり方でおかしかったですが、思い入れの深さを感じさせてもくれました。フォトストレージビューワの開発の契機は写真が紙からデジタルへ移ることにより、写真を手軽に持ち運びでいる時代が来ることに対応した事でした。
わたしとフォトストレージビューワの思い出
わたしも初代のP-1000が発売されたときに、P-1000を購入をしようか記録メディアを大量に購入するかで迷ったことがあります。当時、数年計画で日本を隈無くオートバイで旅をする計画を立てていたので、撮影した写真の扱いに困っていました。当時は記録メディアが驚くほど高く、デジタルカメラが3万円前後でしたが、512Mや2GのSDカードがカメラよりも高い値段で販売されていました。
フォトストレージビューワがなにぶん全く新しい製品で海のものとも山のものとも分からなかったことと、耐久性に不安があったこと、値段が容量の割に高価だったことから購入を見送り、カメラの倍以上のお金を支払ってSDカードをまとめ買いして旅に出かけました。
P-1000は10Gバイトですが、わたしの所有しているSDカードも容量を合計すると11Gバイトとなります。結果から言うと、現時点でP-1000は使い物にならない骨董品といえますが、当時無理をして購入したSDカードは現在でも使用できていますので、わたしの選択は間違いでは無かったと思います。
当時の旅の記録は「ツーリングレポート -日本周遊記-」としてまとめてあります。
パソコンとフォトストレージビューワの比較
当然、デジタル画像というとモバイルノートがライバルとなります。価格帯の低いモバイルノートならP-7000よりも廉価ですので、直接競合することになります。この日も最初に、モバイルノート(パソコン)とフォトストレージビューワの具体的な優劣から話が始まりました。
パソコンと比べたP-7000の優位点
個人的なパソコンとP-7000との比較
先日、ThinkPadの新製品発表会に参加してきて、X200を見てきました。販売価格は約16万円ですので、P-7000の倍です。機能がまったく違うので、単純な比較は無意味ですが、私の場合、使用目的がはっきりしているので、その目的で比較してみます。わたしの目的は唯一、写真の保存です。印刷をしたり人に見せたりということは考慮していません。旅先で撮影をした写真をいかに安全に保管するか、大量に保存できるかだけが目的です。
わたしは日本を旅をするのが趣味です。オートバイで日本を2周以上は走っていると思います。オートバイのような小型で荷物があまり積めない乗り物の場合は小さなP-7000は圧倒的に使い勝手がよいです。サイズからポケットやウエストバッグにも納まってしまうし、何しろ軽いです。撮影をした写真もその日のうちに分類できます。
ただし、P-7000は耐久性でもろいものがあります。落下させるとおそらく壊れるだろうといわれました。ThinkPadのように、落下の際にHDDを守るという機能までは搭載していません。
オートバイのように激しい振動を伴う乗りものに積載するには、P-7000は細心の神経を使わなければなりません。
ところが車で移動をする旅の場合、事情が変わってきます。
わたしは登山、カヤック、サイクリングと車で現地に移動をするレジャーを楽しんでいますが、1週間から時に10日以上の旅となる場合があります。この場合も撮影した写真の保存方法が問題となります。オートバイと違って、持参してゆくカメラは1Gピクセルのデジタル一眼レフカメラのキャノン40Dですので、撮影した写真の容量も大きくなります。
車なので、積載量に余裕があるので、ノートブックを持参して、インバーターで電源をとって使用することも可能です。X200は最長で7時間ほど持ちますので、車で移動している間に充電をすれば、夜、画像の取り込みや写真の整理も本格的に行えますので便利です。P-7000の場合は画像を整理しても、パソコンに取り込む際には、改めて整理をしなおさなければなりませんが、その必要もありません。
車での旅にはX200がよいか、P-7000がよいか難しいところです。
もちろん、印刷を重視するなら、AdobiRGBに94%対応している液晶モニターは絶大な威力を発揮するので、P-7000にアドバンテージがあるでしょう。
P-7000の液晶モニターの優れた点
優れた液晶モニターを採用しているので、前後左右、斜めから見ても正面から見るのと同じ色で見ることが出来ます。液晶モニターを見た方ならご存じと思いますが、液晶モニターはやや斜めから見ると色が全く変わってしまい、時には真っ黒に見えることもありますが、P-7000はそうしたことがありません。
第二部カメラマンの柳本さんのディスカッション
柳本さんは30代の若手のプロカメラマンです。
今回はP-7000のモニターをかねて岩手県の山里の炭焼小屋の撮影の話をしてくれました。
炭焼小屋はバスが1日に5本、それもバス停から1時間以上歩いたところにあるほどの山小屋です。当然、携帯電話もつながりません。そこで約20日間、撮影をされたそうです。
P-7000は160Gの容量があるので、20日間の撮影では一杯になることはないだろう、しかし、せっかくの大容量なので有効に使えないだろうか?と柳本さんが考えたのが、これまでに自分が撮影をされた写真を多数P-7000に入れて持ち歩き、現地で出会った人に自分はプロの写真家で、この様な写真を普段は撮っているのですよと見てもらう、自己紹介に役立てたりしたそうです。
![]() モバイルノートの時代の荷物 |
![]() P-7000に買えてからの荷物 |
今回の20日間の取材では、柳本さんはモバイルノートは持参せず、撮影した写真は全てP-7000に移し替えていたそうです。モバイルノートは小型化したとは言っても500gをきる重さと手の平サイズの大きさと比べれば、やはり大きな荷物となります。モバイルノートを省いたことで荷物が軽くなり、歩くのに楽で機動性上がったと言われていたのが印象的でした。
P-7000の機能の中で、一番多用したのがフォルダー分け、写真の分類だそうです。出来るだけ撮影をしたその場で取り込み、写真の区分けをするようにしていましたが、時間的に出来ない場合は、夜、民宿などでその日の写真を区分けしたそうです。
P-7000はCFカードやSDカードを差し込むだけで画像を読み込んでくれるので、カードを高速タイプのものにしておけば、数十秒で画像で1Gバイト以上のデータでも読み込んでくれます。現場で威力を発揮するというのもうなずけます。
現場で威力を発揮する点では、もう一点上げられていました。撮影した写真のピントがあっているか、手ぶれが起きていないか、白トビや黒トビが起きていないか、P-7000で簡単に確認できるので、その場その場で気になった写真は確認をして、手ぶれが起きていたりすれば、再度取り直しをしたそうです。
実際にフォトストレージビューワを使う
実際に私たちが用意した画像をフォトストレージビューワに読み込ませます。わたしはうかつにも催高速の266のCFカードではなく、予備の133のCFカードのデータを入れて持参したので、読み込むのにずいぶんと時間がかかってしまいました。
P-7000を使用するのでしたら、出来るだけ速い速度の記録メディアを使うようにしなければならないですね。
P-7000が写真を読み込むのに時間がかかっているので、わたしは周りの方のテーブルを見て回っていました。かなりの人はすでにフォトストレージビューワを使用していて、今回発売されてP-7000と比べていたので、一緒に見せて貰ったりしました。
液晶モニターの性能は格段に違っていて、以前のモデルとP-7000では見る角度で全く違うことを実際に見ることが出来ました。
P-7000に読み込ませた写真を印刷するのはとても簡単です。
付属のUSBケーブルを双方に差し込んで、P-7000のコントロールパネルを数回押すだけで、印刷が始まります。わたしは2年前に阿寒湖にカヤックで遊んだ時に撮影をした雄阿寒岳の写真を印刷してみました。
当日はP-7000があまりにも面白い製品なので、懇親会の時間も用意されていたのですが、ほとんど他のブロガーの方と話をする余裕が無くP-7000に夢中になってしまいました。最後に余っていていたドーナツを持ってかえって良いというので、甘党のわたしはバッグに詰められるだけ積めさせて貰いました。ただしこの記事を書いている時点では全て食べ尽くしてしまいました。20個くらい有ったと思います。
P-7000はモニターとして2ヶ月間、わたしに貸与されることになりました。
P-7000のレビュー記事は今後、うろぐプラスの方にアップすることになりますので、よろしければそちらもご覧ください。
最後にこの様なイベントに招待して頂いたエプソン様、AMN様に感謝したいと思います。
わたしのエプソン P-7000の記事(10/22 2008追加)
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mizunuma 9月 7th, 2008
Posted In: カメラ用品, 参加レポート・ブログ・ブロガーミーティング