昨日、11/22(2008)にソニーの新型モバイルノート「VAIO type T」のブロガー説明会に参加しました(代理店:WiiVii)。
VAIO type Tは、廉価なモバイルノートが次々と発売されて行く中で、ソニーが投入したブルーレイディスクが利用できる高機能のモバイルノートです。
以下、当日の模様をわたしの主観を交えて備忘録として書き留めます。
VAIO type Tブロガー説明会
参加者は9人、大阪から来た方もいれば大学生、高校生もいました、女性も2名います。老若男女とりあわせのブロガーミーティングとなりました。
ブロガー同士の懇親を図るために最初は自己紹介から始まりました。WiiViiの心遣いを感じます。
自己紹介は「ハンドルネームとブログ名、最近食べた美味しいものを話す」とあらかじめWiiViiから指示があったので、皆さん話がしやすそうに感じました。
当日のスタッフの紹介
WillViiのスタッフは3名が出席しました。
ソニーからは2名が出席、VAIOの開発担当の鈴木さんはスズマサさんの愛称で呼ばれているそうです。それと広報担当のソニーマーケットのVAIO担当者のハンドルネーム「T」さん、本名は聞き逃してしまいました。
自己紹介を終えた後に当日のスケジュールが述べられて、その中でオフレコの話し、社外秘の話が多く出るとも伝えられました。
また、今日、貸与を受けるVAIOは製品版ではなく、BDを手作業で詰め込んだりしているので、製品版と若干の違いがあり、不具合の発生もあるかもしれないと伝えられました。モニターとして貸与されるのであれば、むしろ不具合が発生した方が面白い記事が書けそうです。
VAIO typeTの開発秘話
ソニー Blogger Seminar 2008
VAIO type T
VAIO事業本部 PC事業部1部 鈴木雅彦氏
- 鈴木さんの自己紹介
- パソコンが作りたくてSONYに入社した方です。SONYに入社前には某国民機を使用していたそうです。だからあえてSONYに入社しましたへそ曲がりと自称されていました。
入社後のPC部門は、数年は外様扱いされていました。ソニーにとってはPCは主要な製品では無かったからでしょう。
ところが最初に出した製品のVAIOが大当たりして一躍寵児となったそうです。ただ、その当時はまだ一担当者だったので、肩でぶんぶんと風を切って歩ける事は無かったそうです。
こだわりがあり、上位機種に7、中級機種に5をつけたかったそうで、それが「505」のネーミングに実現しました。
VAIOが発売されてから、「紫のマグネシウムが不足している」という誤った報道が成されるほど、爆発的に売れたそうです。
その後、発売したVAIOでは、ノートブックで筐体に初めてマグネシウムを採用した製品を出したそうです。
ソニーのノートブックと言う事でどうしてもAVと関連づけられてしまいがちですが、パソコンとしての基本もきっちりと押さえてあり、むしろ専業のPCメーカーのノートブックよりもしっかりとした造りのノートブックを作っていると自負されていました。
- これまでのVAIO
- 各機種の一覧表が映し出されました。
初代は505です。その後に発売されたX505は筐体にカーボンを使って軽くしました。typeT(TT)は1.2kg、BDを積んで1.3kg、バッテリーが6セルと容量の大きなタイプを積んでいてこの重さを実現する事に苦労が合ったそうです。

テクノロジーが進化した時には軽く小さくする事よりも新技術を導入する事に力を入れるそうです。
単純な軽さでは無いと言う事です。初めて聞いた言葉ですが、なるほど分かりやすいすうじで、しかもモバイルノートの一側面を語っていると思いました。
今回のtypeT
- 高画質
- ブルーレイがウォークマンとなることを目指しました。ブルーレイディスクドライブを搭載して液晶ディスプレイで撮すと、凄い電力を消費するので大量のバッテリーの搭載が必要となります。その上、コントロールするCPUもパワーが必要となります。
金ぴかロゴを貼る事、1920×1080が出る事にこだわりました。HDMIに対応、新しい規格なので互換性を維持するのが大変だったそうです。 - 高音質
- NOISE CANCELING(ノイズキャンセリング)機能の搭載。
これはウォークマンに搭載されているの音の技術を採用しました。ウォークマンのイヤホーンを改造して、長くしています。工場は長野県あずみの市にあるそうです。
この機能は、後ほど、実際に体験させて頂きました。驚くほど、廻りの騒音が聞こえなくなる機能です。 - 長時間駆動
- VAIOの実際の駆動時間を長くすることにこだわりました。一例として照度センサーで液晶の明るさをコントロールする機能が取り上げられました。使用環境(周囲の明るさ)に応じて、液晶の明るさを変える事でバッテリーを長持ちさせる機能を搭載しています。
バッテリーの急速充電を行えるようにしました。急速充電の開発を担当したのはウォークマンの開発者だそうです。空のバッテリーの50%までを急速充電して、それ以降は通常充電に切り替わる事で、充電にかかる時間を短縮しながら、充電器やバッテリーへの負荷を軽減させているそうです。
軽い機種に軽い充電器を通常は組み合わせますが、今回のTypeTは軽い機種にやや重いアダプターを組み合わせました。これは急速充電を実現するためです。急速充電でも50%充電が充電できるので、数時間使用する事が出来るメリットがあります。
叶わぬ恋、パソコンに女性ユーザーはいないのでしょうか?
きっかけはパソコンの購入ユーザーの高齢化。
「えっ!」と聞いていて思いましたが、意味するところは、「高価な品のため、若い人は手が出しにくい」という事でした。
そこで、新しいユーザーのターゲットとして女性を選びました。
利用する女性のイメージは篠原涼子だそうです。
ただし、女性向けに作り込んでしまうと、これまでの主要なユーザーの男性が逃げてしまうので、女性向けの色を追加しました。
ブラック、レッド、ゴールド、カーボンの4色です。
女性向けのPCの色と思って発売しても、男性に支持されないかというと、そういう事はないそうです。
4色を見せて頂きましたが、驚いたのはゴールドの配色です。キーボードの下までゴールドの色を採用していました。金色なので産油国向けではないかと、ジョークが飛び交うような、ワールドワイドな製品です。現実にこの色は欧州でも人気を博しているそうです。
ソニーはしっかりしたパソコンを作っています
ユーザーのイメージとしてSONYのVAIOはAVメーカーのPCと思われているそうです。
確かにシステムエンジニアとしてPCを扱うプロのわたしは、VAIOを選択肢として考えた事はこれまでありませんでした。
理由は簡単で、多数の機能を盛り込んだために、高価だからです。
わたしが欲しいPCは使いやすいキーボードを備えて、不必要な機能を省いた機種です。金額はそれほど重要視しませんが、機能を絞り込んだ機種になるので、必然的に廉価になります。また、多機能と言う事は処理速度が遅くなったり、コンフリクトを起こしやすいという事でもあります。プロとしては出来るだけ避けたいところです。
ソニーは、実はPCメーカーとして、しっかりとしたPCを作っています。
これまでの基盤と同じサイズでBDに対応しているほど、テクノロジーが上がっています。この機能にはインテルからの協力もあったそうです。ソニーからこうしたPCを世に送り出したいとインテルに訴える事で、インテルの方でもその希望を叶えたテクノロジーを搭載したチップなどを開発してくれたそうです。
自称、VAIOはSSDを世界で一番使っています(128GBまで入ります)。type Tは2枚を入れる事ができます。性能もギンギン、価格もギンギン、ダントツの性能を用意することを目指して開発しました。しかし、それ以上にAVの性能をアピールしています。いわば娯楽の伝道、据え置きのBDプレーヤーでWindowsが動くという気持ちで作っているそうです。
話を聞いていて、わたしのようなシステムエンジニアのメイン機種としては使いようのない機種ですが、手元にこんなユニークな機種があったら面白いだろうと、わくわくさせてくれる、様々な可能性を秘めているモバイルノートです。
わたしの知らないところで...
以下はスズマサさんのぼやきです。
設計メンバーが内緒で仕込むんです。
- 去年もやられました。
- ワンセグのアンテナに色が塗られていました。
- 今年もやられました。
- 知らぬ間にドッキングステーション用の穴が開きました。
しかし、開発した担当者は、世界で最もフラットな蓋と自画自賛しているそうです。
ドッキングステーションのコネクターはぐらぐらしているが、自動的にセンタリングするように設定してあるそうです。開発した担当者はやや堅すぎたかなとこぼしています。

typeTを体感してください
去年のCZは蓋を開けると電源端子が一緒に動くというクレームがありました。
そこで、今年は動かないように工夫をしました。
開発者は満点を取りたがります。何十万円もする機種なので、細かい点まで作り込みたいのです。
昨年のワンセグのアンテナはくるくる廻ってしまい入らなくなりましたが、今年の機種は廻らないのでスムーズに出し入れが出来ます。
この話は同じ開発者として思わずうなずいてしまいました。わたしはシステムの設計の時は、クライアントから頼まれてもいない機能を盛り込む事があります(ただし機能しないように設定しておきます)。なぜなら絶対に必要と思う機能だからです。大抵は数ヶ月から数年後に、その機能を追加して欲しいと依頼がきます。
VAIOはホビーユースを意識している製品です。業務用でないだけに、楽しんで使い倒して寿命まで使い切って貰いたい、そのつもりで開発をしているそうです。
人は趣味や楽しみのためなら、意外なほど高額な出費をいといません。VAIOはそうしたユーザーのための製品だと初めて知りました。
※:写真は歴代のVAIOを並べて立つ鈴木さん。
typeTという機種はカタログに出ない機能やこだわりがおおいので、体感しないと分からない部分が多くなります。
この点が他社のモバイルノートととの一番の違いだそうです。
※:手前の赤い機種が最新のモデルです。
実際にVAIO typeTを使う
質疑応答を兼ねて、typeTを使いました。
同時に、分解されたtypeTも展示されました。
電源の横のまっすぐな光る線は、蒸着では真っ直ぐな線の実現が出来ないので、一度蒸着をしてから、レーザーで蒸着しているそうです。本当に細かいところまでこだわった機種だと、この話で分かりました。
天板は2層の塗装が塗られています。例えば「赤」は下地はシルバーで、その上にクリアーが塗られています。
天板には繊維が入っているので、一方にはゆがむが繊維に垂直に曲げるとゆがまない構造となっています。実際に天板だけを取り出して、試させて貰いました。
ノイズキャンセラーの体験- 人が不愉快となる音のみを消す、人の声、会話はほとんど消えないです。わたしはイヤホーンを耳に付けながら、説明を聞きながら操作を行いました。本当に人の声は耳に入るのですが、騒音は半減しています。
音は波。逆位相をかければ音は消えます。個人個人で耳の構造は異なるので、個人差があるそうです。
色(ディスプレイ)通常のノートブックの液晶ディスプレイでは色の70%から80%を再現しているのがほとんどだそうです。
色に限って言えばCTR(ブラウン管)の方が綺麗な色が出せたそうです。
しかし、今の液晶テレビは100%に近い色が出せるようになりました。
画面サイズ
本物の8ビットパネルを使用BDは砂の一粒一粒までを再現できる。
質疑応答
- 何故ウォークマンにしたかったのか?
- SONYにとって思い入れのある製品なので、ウォークマンを語れる製品としたかったそうです。ちっちゃいものにテクノロジーが詰まっていることにソニーの開発者は心を動かされるように思えました。
- ネットブック
- VAIOのコンテンツとして注目はしていますが、導入の予定は今のところはありません。
- 高額な価格について
- 開発者として価格を下げるように努力はしています。しかし、一方で、ここまでテクノロジーを詰め込めるのは我々だけという自負もあるので、これだけの値段は頂けると思っています。価格に見合う製品であると自負しています。全てのオプションを詰め込むと30万円前後になる製品ですが、それだけの価値があると言う事でしょう。
- TypeZとTの位置づけ
- Zは13インチでお客様の層が違っているそうです。SONYからみるとかぶっているので違いは少ないと思っているそうです。機能はほぼ同レベルです。ただ、ZからTへ機種を買い換えると、モバイルという観点から見ると鞄まで買い換えなければならないという違いがあります。
Tはバッテリーの持ちがよい、Zはグラフィックボードを搭載してハイスペックを追求しています。Tはモバイルとして使える範囲で詰め込めるだけのテクノロジーを搭載した機種、Zは詰め込めるだけのテクノロジーを搭載した機種という位置づけだそうです。
1/13 2009 TREviewへのリンクを追加しました。
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by TREview
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わたしのソニー VAIO type Tの記事(11/30 2008 追加)
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