うろぐ

インターネットサービス&デジタル家電&デジタルカメラ&パソコンのレビュー

「テクノロジーは世界をインターフェイスする」のタイトルからは意味がつかめませんでしたが、時間割で興味を引くセミナーが他に無かったので顔を出しました。しかし、視点の違いと新しい発想を得ることができましたので何が幸いするか分からないものです。

スピーカーは西村佳哲さん
デザイン系の仕事。奥さんと小さなデザイン事務所を経営しているそうです。
請負の仕事が半分、自分たちで考えて実践する仕事が半分。
デザイナーが自分で企画を考えてそれをビジネスとして展開しているという点に興味を持ちました。

Webの可能性

時間をWebで表現する

時間を扱うの科学者が、デザイナーと組み合わさるとどのような表現となるかの実験をしたそうです。
一つのディスプレイに左から右端まで16の立てに切った画像を表示して、左から東の空、ミツバチの巣、小学校の校庭と校舎、20代の女性の血圧グラフ、首都高速の車の流れ、右橋が西の空という風に表現をしました。
早朝、左端で朝日が昇ると、ミツバチが活動を始めます。右端の空はまだ夜で暗いです。
これが日没となると、左端は暗闇となり、ミツバチは活動をやめます。小学校では生徒は帰宅しましたが先生がまだ仕事をしているので校舎に明かりがともっています。右端では太陽が沈んで行きます。
これをWeb上で動画で行いました。

カタバミの例)葉
カタバミという植物の葉の一日をWeb上で動画で流しました。葉が閉じたり開いたりします。
これは、カタバミの葉の葉緑素が紫外線を避けるために調整をしているのだそうです。
いまでは動画をWeb上で扱うことは珍しくなくなりましたが、10年ほど前までは試みそのものがユニークだったでしょう。

人は間にメディアを挟んで見ます。たとえばディープスペースを見るにはハッブル望遠鏡が必要です。微細なウィールスを見るには電子顕微鏡が必要です。
時間も同様にメディアを挟んで見せるように工夫をした試みでした。

様々な試み

太陽光発電風鈴型ライト
加速度センサーで風が吹くと光る仕組みです。
12000円でWebSiteで販売をしたところ、制作をした500個が半年で完売したそうです。
最初はボタン電池を入れて試作したそうです。太陽電池のアイデアは後から取り入れました。
こうした製品は電子機器なども取り扱うので、自分のデザイン事務所だけでは製作できないので、他から人を集めて小さなプロジェクトとして行ったそうです。

独自のプロジェクトの立ち上げ。
ブリシングアース、踊る地球をWeb上に作りました。
地震計のネットワークからデータを引いてきて、地球上の地震発生の様子を画像として見られるようにしていました。
丁度、核実験を禁止する条約の直前の話です。
Webではrawデータ(加工されていない生データ)にアクセスできることに驚いたので、作ったそうです。

Webホッパー
線が描かれて行くプログラム。
サンフランシスコからパケット通信が送信されている位置を線で結びます。
数分から10数分でサンフランシスコの周りは線で埋め尽くされて青い面となってしまいました。しかし、線の先はほとんどが北半球です。
以下はわたしの感想ですが、インターネットが世界の情報格差をなくす、あるいは軽減するというのはこの画像からは証明されません。むしろ、北半球を中心とした先進国などインフラが整備されている国や地域でのみインターネットが利用されていて、他の国や地域が情報に置いていかれている様子を表しています。

ある時期を境にWeb Cameraが増えたので、世界中のカメラとアクセスをして、1ページ上で地球上を見ることができるようになりました。このときの試みは15分ごとにアクセスするようにカメラの管理者に許可を取ったそうです。一番上が富士山。一日おいておくと地球が自転していることがわかる様になっています。

グランプリを受賞した時、コンピュータとはマウス、キーボード、ディスプレイが有るのが当たり前だったので、その見た感覚を変えたいと思ったそうです。地球の周りを南極北極軸を軌道でポーラサテライトが回っていますが、その人工衛星が撮影をした画像を、上から画像が投影させたそうです。
温度も生成して、さわるとその写真の位置の温度がわかるように工夫をしました。上からは可視画像、下からは温度で表現をした試みです。

デザインとは??

  • 可能性を形にするのがデザイン。この辺まで来ている技術があるけど、あるいはこれとこれを組み合わせるとできるということを、具体的に目に見せ形に作ることが仕事。ここまで来ている先端の技術を見せるのがデザイン。
  • 経験を作る。マグカップがある。カップを作るのではなく、カップでコーヒーを飲んでほっとした瞬間をデザインする。缶コーヒーはコインを入れてプシュッとプルをあけてごくりと飲む瞬間をデザインする。こうした経験をデザインするのが仕事。温度をさわるとわかるのがインターネットの特性を経験してもらうデザイン。映画のパンフレット、紙、裏と表がある、凄く重要。インターネットの特性を考えると?デザインが浮かんでくる。メディア特性を活かす。
  • 恩返し。何か作るときにいきなり刈り取りに行くのではなく、恩返しをしたい。コンピューターを作った人に恩返しをしたい。

人類の物作り史
考える > 作る > 使う(先史時代)
「プラン ドゥ シー」くるくる回していって発展して行くもの。
例)ペトロフスキーという、フォークの歯がなぜ4本になったのかなどフォークの発達史の研究している人がいるそうです。フォークの発達にもそれなりの歴史がありました。
最初は農耕化 > 分業化と効率化
次に都市国家、大規模な建設物などが必要となった > 建築
最後に産業革命 > 工業化
一人の人間では対応できないので分業化となりました。そのためにパートワークとなってしまいました。クリエイティブの範囲が狭くなりました。例)パッケージのみデザインするなど。
無(何もない状態)から何かを生み出すのがクリエイター。海外では創造主、日本人が言うクリエイターは海外で言うクリエイターには当てはまらないそうです。

感想

デザイナーという視点で、ネットでお金儲けや情報の発信以外に何ができるのかという発想を面白く感じました。

Webは創られてからまだ10数年という短い時間しか経過していないので刈り取るのはまだ早い、と何度も言っていましたが、一方で刈り取りながらもWebが持つ可能性を追求して行くことは必要だと思います。

わたし自身、Web上で位置情報、具体的に地図という誰でも見ればわかる情報を扱いたかったのですが、google mapsが登場することで可能となりました。google mapsのような巨大で高度なシステムを個人や小グループが開発をすることは不可能ですが、幸いgoogle mapsはAPIを公開してくれましたので、自由に位置情報を地図上に表示させることができます。GPSからえた位置情報、デジタルカメラで撮影をした写真、地図、この3つを融合させることで何ができるのかが、今、わたしが取り組んでいる課題です。一つの可能性として自然派空間を作成しました。

しかし他にも可能性があります。いくつものアイデアがわたしの頭の中に有ります。
個人で自然派空間の様なシステムを一から作成すると、どうしても時間がかかってしまいます。この時間の短縮が今のわたしの課題です。

Developers Summit 2009の備忘録として、出席をしたセミナーを記録にとどめておきます。セミナーの写真撮影が禁止でしたので文字だけの備忘録となっています。

2月 13th, 2009

Posted In: Developers Summit 2009

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