8/1 2009 品川で8/7店頭発売予定のキヤノン iVIS HF21とiVIS HF S11のブロガーセミナーが開催されましたので参加しました。
写真はHF S11です。
iVIS HF21/ HF S11は開発者がこだわりを持って造られた製品です。この日のスピーカーは開発者でしたので、熱い思いを聞くことが出来ました。
キャノンが製品を開発する時はまずレンズから設計をする事は最初の記事に書きましたが、開発者の話もまずレンズの話から始まりました。
iVIS HF21/ HF S11は他にCMOSセンサー、DIGIC DVが重要となります。
このレビューは「みんぽす」から商品を無償でお借りして掲載しています。(詳細は末尾で)
以下、当日の備忘録として記録します。
製品を開発する上でレンズの性能は譲りません。光学メーカーとしての意地があります。
解像力、MTF、周辺光量、コントラスト、収差などの基本性能に置いて妥協しません。
※周辺光量とは、レンズを通った光は光軸の中心が最も明るく、周囲に行くに従い暗くなります。これを周辺光量の低下と呼びます。
※MTFはModulation Transfer Functionの略語です。レンズの性能を評価する指標の一つで被写体の持つコントラストをどの程度忠実に再現出来るかを周波数特性に表したものです。このため通常はMTF曲線としてグラフで表されます。詳しく知りたい方はFour Thirds│フォーサーズ│規格説明をご覧ください。
※収差とは、レンズが原因で発生する色ずれや歪みなどです。
レンズを譲らないのは「入力の段階で良い絵を撮る」ためです。入力の段階の絵が悪ければ後の回路がどんなに高性能でも入力の絵以上の絵を再現することは不可能だからでしょう。わたしの写真を撮る時の持論の「Photoshopマニアになるな」に通じるものがあります。写真を撮った後にPhotoshopでどんなに修正しても撮影した写真以上に加工することは不可能だからです。写真家の根元先生に直接教えて頂いた言葉です。
レンズユニットの進化の歴史です。
左側が旧型機種のレンズユニット、右側が今回発売されるiVIS HF21(手前)とHF S11(奥)のレンズユニットです。性能が飛躍的に向上していながら大きさは変わらないか、むしろ小さくなっている事がわかります。
iVIS HF21レンズユニットとボディーの大きさの対比です。
iVIS HF21のレンズユニットと本体を並べて見ました。小型のHF21の円筒形の部分は半分以上がレンズユニットで占められていることが分かります。これだけレンズユニットが占める容積が大きいと、基盤などがどの様な大きさでどの様に配置されているかが気になるところです。
iVIS HF S11レンズユニットとボディーの大きさの対比です。
iVIS HF S11はHF21の上位機種です。レンズユニットも本体もHF21よりも一回り大き苦なります。
レンズユニットと本体を並べて見ました。小型のHF21ほど極端ではないですが、円筒形の部分は半分以上がレンズユニットで占められていることが分かります。
3機種をレンズユニットと本体を並べて比べた写真です。
最新機種のiVIS HF21/ HF S11と旧モデルのFV M300(左奥)のレンズユニットと本体の大きさの差に驚かされます。
これがiVIS HF21の基盤です。あまりに小さいので手の平に載せても大きさが伝わらないのでMINTIAの箱と大きさを比べました。MINTIAの箱よりも幾分小さいです。ここまで小型化しないと、レンズユニットに占められた本体の空いたスペースに収まらないわけです。
レンズユニットの回りには格子模様が見られます。これは振動を吸収減衰するためと剛性を高めるために施されているものです。この格子模様を取り入れることは多少のコストアップを覚悟しなければなりませんでしたが、レンズに妥協をしないために取り入れたそうです。
なぜ振動を吸収減衰させる必要があるかと言えば、iVIS HF21とHF S11はハードディスクを搭載していませんので、振動が起こる原因となるのがレンズのズームによる振動だけになったからです。この振動を吸収減衰出来れば、レンズに加えられる振動はほぼ吸収減衰出来ます。
このレンズの性能を譲らないことで様々な苦労があります。
高画質化、高倍率化、小型化の3つの相反する性能を1つのレンズで実現させなければならないからです。
新規のレンズの設計には2?3ヶ月かかるそうです。
余談ですが、レンズの設計をする場所はわたしの自宅がある宇都宮市に有るそうです。宇都宮駅の東口にはHONDAとキャノンの電車通勤者用の通勤バスのバス停が有るのですが、謎がこれでとけました。キャノンの工場(研究所?)は宇都宮市の東の郊外に有ります。
HDになって、CCDからCMOSセンサーの時代になりました。
キャノンは先行する大判センサー技術(35mmフルサイズCMOSセンサー)を小型画素に適用をしてHDに最適なセンサーを実現しました。
豊富な情報量を取り扱うため、高い処理能力を持ったプロセッサーを搭載しています。
独自のアルゴリズムと回路設計により低消費電力を実現しました。
情報量を取り扱う能力を上げると熱をもってくるので、熱対策を独自のアルゴリズムで対処しています。
1.高画質化:階調性、グラデーションの表現力のアップ
2.多画素化対応:処理能力の高速化で8メガ静止画/6メガ同時撮影を実現しました。
3.x.v.Color:対応機器との組み合わせでより忠実な色再現を実現しました。
4.高機能化:顔検出機能により、安定したAF(オートフォーカス)/AE制御を実現しました。
他社に負けない画質(解像度、階調、色、S/N)を実現したと自負していました。
味付けの話し。レンズの性能が良いと見えないところまで見えてしまうので、DIGIC DVで対処しているから製品化の詰めのために時間をかけるそうです。
AVCHD規格の上限である24Mbps記録に対応しました。
24Mbpsにふさわしいカメラ部へのこだわりは、最高の映像素材をいかに劣化なくそのまま記録するかにかかっています。
キャノンのHDシステムと24Mbpsのバランスで最高画質を劣化することなく保存ができる様になりました。
撮影会では2人のモデルさんを撮影しました。
モデルさんの前を後ずさりしながら歩いてわざとカメラの揺れを大きくする撮り方で撮影をした画像です。ビデオカメラはHF21、撮影モードはモードはダイナミックモードです。
三脚にHF S11を固定して、ズムー機能を利用してハイスピードAFとフェイスキャッチテクノロジーを試した映像です。花に焦点を合わせてから、横奥のモデルさんにカメラを回すと、一瞬で顔にピントが合うことが分かります。
次はiVIS HF21/HF S11の製品の特徴を書きます。
?続く.....。
iVIS HF21/HF S11の記事のリンク
記事のリンクを追加しました。(8/5 2009)
製品名に誤りがありました。HF11からHF S11に訂正しました。(8/5 2009)
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mizunuma 8月 3rd, 2009
Posted In: ビデオカメラ, 参加レポート・ブログ・ブロガーミーティング