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新しい投資信託「eMAXIS」について Prat2の続きです。

eMAXISと顧客

予想している購買層

eMAXISを購入する購買層を三菱UFJ信託銀行は、まとまった金融資産をまだ形成していない人々、例えばサラリーマン層、独身OL層などを想定しています。
購入者は窓販の様に、証券会社の社員や銀行の行員の薦められる商品を購入するのではなく、自分自身で取捨して選択してeMAXISを納得して購入してくれる事を期待しています。

ところがここに問題が有ります。eMAXISに限らず投資信託を購入する層は、既に金融商品に投資を行っている人がほとんどです。
一般のサラリーマン層や独身OL層で金融商品に投資を行っている人はそれほど多くは有りません。これまで投資信託に縁の無かったそれらの人々にどの様に投資信託を購入してもらうかを課題としています。

eMAXISの場合、販売しているのはネット専業証券会社の大手3社だけです。SBI証券や楽天証券、カブドットコム証券です。
証券会社に口座を持っている人はまだまだ少ない割合なので、まずは証券会社に口座を開いてもらう必要があります。わたしの家族などはそうですが、証券会社には株式取引などの賭博性の強い商品が多く拒絶反応を示す人が少なくありません。これらの人たちに口座を開設してもらうのは大変な努力が必要です。
しかも、三菱UFJ信託銀行が証券会社に口座を開く様に一般の人にアピール(営業的行為)をする事は法的に出来ないそうです。

eMAXISと顧客の間のギャップ

低金利の長期化に伴い、預貯金から債権へと金融資産のシフトは確実に起こっていますが、債権は国債などが多く買われていて、投資信託を購入の対象としている人はまだ少ないです。この記事の執筆時点(11/11 2009)に長期国債の金利が一時的に1.5%を越えたというニュースを耳にしました。1%未満の銀行金利に比べると1.5%前後の長期国債の金利は魅力的です。
eMAXISの様にネット専売となると、インターネット上でしか売買出来ませんから、ネットにアクセスをして投資信託の売買の操作をできるスキルを持った人に限られます。
またネット専売と言うことで限られた証券会社でしか購入が出来ないというボトルネックも発生します。実店舗のある証券会社での販売は出来ないからです。

例を挙げるとわたしが口座を開設している楽天証券は今年(2009)に行政処分を受けています。行政処分を受ける様な証券会社に口座を開設したくないという人はeMAXISを購入する窓口となる証券会社に口座を開設しません(3社で扱っているので他社に口座を開くという選択肢はあります)。わたし自身は楽天証券で株の取引を行っていますが証券会社としての信頼性をこの会社に対しては持っていませんので、投資信託などのまとまった金融資産は野村證券と大和証券を経由して購入しています。

eMAXISを購入してもらいたい層にいかにアピール出来るか

eMAXISの購入層と設定をしている独身OL層は投資信託などをファッションとして捉える傾向が見られるそうです。
預貯金にお金を預けるのではなく、投資信託を購入する、積極的に投資に参加することが知的なイメージに映り、ファッションの一部に見られるようです。
この様なユーザー視点への訴追も必要でしょう。
投資家はほとんどが男性で、女性が占める割合はわずかです。その女性層を取り込めるかがeMAXISが成長するかの鍵の一つになることは間違い有りません。

独身、あるいは核家族のサラリーマン層への訴求も必要でしょう。この層は年齢的に国民年金に不信感を抱いていますので、自助努力によって豊かな老後を過ごせるだけの資産を形成したいと考えています。

購入層、つまり投資家のスキルが低いという問題があります

例えば、投資信託のうちのインデックスファンド(eMAXISは全てインデックスファンドです)は複数の株式や債権に分散投資をしていますが、それでも同時に価格が上下します。
それを防ぐ投資方法にたすき掛けと呼ばれるものがあります。一つの投資信託だけを購入するのではなく、一方の価格が上がる時には一方の価格が下がる信託投資に資金を分散させる投資方法です。
例えば輸出が増えると業績が好転する企業は円安になると輸出先での販売価格が下がり安く販売出来る上に為替差益が発生するので株価が上がる可能性が有ります。これと同様に円安の時には他国の通貨は円に対して相対的に価格が高くなっています。これを利用して、国内に投資をしている投資信託と海外に投資をしている投資信託に資金を分散すれば、円高円安による為替価格の上下による差損をある程度吸収出来ます。(その代わりに差益も吸収されます。投資とは投機と違って賭博性を極力廃したものを差します。この点に誤解が有るようです。)

投資信託を始め金融商品は幾種類にも分散して購入するのが原則です。
8本の投資信託をはじめから用意して発売を開始したのは、こうした分散投資に当初からある程度対応できるようにするためでも有るようです。

国内へ投資をする投資信託が4本と、海外の先進国へ投資する投資信託が3本、海外の新興国へ投資する投資信託が1本有ります。
国内と海外とに分散投資をすれば、為替による差損をある程度吸収出来ます。
株式と債券とが国内、先進国の双方に用意されているのは、株式はリスクが大きい代わりにリターンも大きくねらえ、債権はリスクが比較して小さくリターンも少なくてすむというリスクとリターンの分散もはかれます。
よりハイリターンを求めたい購買層向けに新興国の株式へ投資している投資信託が1本用意されている事も特徴的でしょう。本来なら新興国の債権に投資するのがリスクが比較として少ないのですが、その分だけリターンも少なくなります。株というあえてハイリスク・ハイリターンの商品にしたのが興味深いです。

ドルコスト平均法と呼ばれる投資方法があります。
これは投資信託などの購入価格の平均化を時間的な差で計る投資方法です。例えば毎月1万円を投資信託の購入代金に充てるとします。価格が値上がりをしている時には少ししか買うことが出来ません。価格が下落している時には大量に買うことが出来ます。投資信託は価格が上下しますので、高い時には少しだけ買い、安い時には多く買うことが出来ます。こうすることで、購入価格の平均化を計ります。
月々の積み立て預金と同じように、月々投資信託を購入する訳です。

窓販の場合にはこうした点を証券会社の社員が説明をしてくれますが、ネットでは自分で勉強をしないと得られない知識です。(複数の銀行の行員はこうした説明はしてくれませんでした)
これまで投資信託に縁の無かった人たちを開拓したいという商品がeMAXISですが、縁がなかっただけに知識も持っていません。
いかに購買層にこうした知識を取得してもらい、eMAXISを購入してもらうかが課題といえるでしょう。

三菱UFJ投信ブロガーミーティング記事一覧表

  1. 信託銀行って何をしている銀行なの?
  2. 投資信託って何なの??
  3. 新しい投資信託「eMAXIS」について Prat1
  4. 新しい投資信託「eMAXIS」について Prat2
  5. 新しい投資信託「eMAXIS」について Prat3

11月 12th, 2009

Posted In: インターネットで行う中長期的な資産形成, 参加レポート・ブログ・ブロガーミーティング

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