アジャイルメディア・ネットワーク(AMN)とLenovoのブロガーミーティングで紹介されたのが今年(2009)1月5日発表されたばかりの最新鋭機種、ThinkPad Edge 13です。
ThinkPadで初めてのEdgeシリーズ、初のAMDプロセッサー搭載、初の黒以外のボディーカラーの導入等、初物づくしのモデルです。しかも従来のシリーズのカテゴリーに含まれない新しい市場を開拓する野心的なモデルです。
処理能力などはカタログやLenovoのウェブサイトを見ればスペックが書かれていますのでおおよそ見当がつきます。ここでは実際に触れてみないと分からないキータッチやボディーに触れた感触などを写真を交えて紹介します。
ブラックモデルを正面から見たところです。
ディスプレイはグレア、光沢有りなのですが、ノングレアのようにさえ感じます。反射が他社のグレアモデルよりも押さえ込まれている様に感じました。
向かって左側面。
D-Subソケット、HDMIソケットが並んでいます。
その右側が有線LAN、USBソケットです。
HDMIソケットが付いたことで、デジタルで外部モニターに出力させることが出来ました。
従来のD-Subソケットも付いていますので、プロジェクターなども使えます。
気になるのが有線LANソケットの位置です。かなり前側に付いているので、実際に使用した際には邪魔に感じると思います。
向かって左側面のソケット類。
右からD?Subソケット、HDMIソケット、有線LANソケット、USBソケットとならんでいます。
向かって右側の側面です。
メディアスロットとUSBソケットが付いています。
USBソケットが左右に付いていると、使い勝手が驚くほど良くなります。
電源ケーブルがボディーに対して直角に差し込まれているのは頂けません。邪魔になります。
エプソンNa01 miniの様にくの字に曲げるなどの工夫が欲しかったところです。
180度以上に倒せるモニター。
モニターは倒せる角度が浅いと電車の座席に座ったときに使いづらいなどの弊害があります。
ここまで倒せれば、対面している相手にモニターを見せながら文字入力ができます。
ヒンジ。
特殊な形状をしているのかと思ったのですが、そうではありませんでした。取り付け方の工夫で180度以上に倒せるようにしていました。
キーボード。
右上のキーの配列がThinkPadシリーズとは違っています。
ユニークなのがFキーが初期設定ではないことです。個人ユーザーでファンクションキーを多用する方は少ないと判断をして、通常ならFnキーとの組み合わせで操作するキーを初期設定にしてあります。
もちろん、Fキーに設定することが出来ます。Fキーの設定を変えるにはBIOSで行います。
BIOSから設定を変更します。
ユニークなのがFnキーを固定出来るモードが用意されていることです。これは身障者でFnキーと組み合わせのキーを同時にタイプ出来ない方に配慮したものです。
この設定をすると、Fnキーを最初にタイプして、次ぎに組み合わせのキーをタイプするとFnキーと組み合わせキーを同時にタイプしたことになります。
わたしは各メーカーの様々なパソコンを見てきましたが、この様な配慮をしたパソコンは初めて目にしました。
キーボードのタイプ感。
ThinkPadそのままのタイプ感でした。キーの形状がこれまでのThinkPadシリーズと違っていますが、タイプ感は損なわれていません。
ストロークは若干固めで浅いです。慣れるのには1日か2日かかると思います。
個人的にはX200やT400のキーボードよりもEdgeのキーボードの方が気に入りました。
トラックポイント。
従来のThinkPadよりも高さが低いです。
トラックパッドとクリックボタン。
クリックボタンが上下に付いています。
トラックバッドとトラックポイントの2つのデバイスがあるので、ユーザービリティが優れています。
わたし流の使い方ですが、ポインターをトラックポイントで動かし、クリックはトラックパッドを2回叩くことで、クリックボタンはほとんど使用しません。この方がとても使いやすいです。
ブラックモデルの天板。
個人向けのモデルなので光沢有りです。このため指紋が着きやすくなっています。神経質な方はふき取りようのセーム皮などを持ち歩くと良いでしょう。
ブラックモデルのロゴ。
赤いLEDが点灯します。これは好みの問題と思います。
レッドモデルの天板。
つや有りなので指紋が目立ちます。
艶やかな赤なので、好みがはっきりでる色と思います。
レッドモデルを持ったところ。
光沢があるので光が反射しています。
重量は約1.64kg。13インチモデルとしては標準的な重さです。
持ち重りもしませんでした。
綴じたところの正面。
なにもありません。すっきりとしたデザインに統一されています。
モニターの端を持って、持ち上げてみました。
これだけゆがんでもThinkPadなら許容範囲です。
トラックポイント。
指で操作をすると、確かに従来のThinkPadよりも低いです。
違和感と言うほどではありませんが、ちょっと変だな、と思いました。
この程度の差は、1日か2日で慣れます。
注目のキーボード。
驚くほど薄く仕上がっています。この薄さでタイプ感を損なわないのはさすがにThinkPadです。
キーボードの背面。
中央に四角い飛び出しがありますが、ここにトラックポイントとそれをコントロールしてデジタル化するシステムが内蔵されています。
トラックポイントからアナログでポイントの移動データを取得してマザーボードでデジタル化をすると雑音を拾ってしまうので、直接トラックポイントからデジタル化をしているそうです。
これは分解しただけでは分からないことです。開発をした方に質問をして初めて分かりました。
マザーボード。
左上が冷却ファン。
中央にトラックポイントの突起を収める空間が設けられています。
右下の大きな空間はハードディスクが収められます。
低価格を追求しながら冷却性能を維持し、高い静音性を持たせた冷却ファン。
パネルの分解写真。
筐体やパネル一つ一つは軽く作るために華奢になっていますが、組み合わせることで堅牢なボディーとなります。
エンタープライズ・ユース(企業向け)を考慮することなく、個人ユーザーにThinkPadを使ってもらいたいという思いから作り出された機種であることがよく分かります。
筐体は光沢のある黒と赤、外部モニター出力端子にHDMIを用意、キーボードの初期設定にFキーではなくFnキーと組み合わせキーが配置されていることなどです。
コストパフォーマンスの非常に高い機種といえます。
CPUにデュアルコアのAMD Turion Neo X2 L625(Windows 7 Home Premium)とAMD Athlon Neo X2 L325(Windows 7 Professional)を搭載しています。シングルコアのプロセッサーを搭載した機種ならもっと廉価な13インチモデルがありますが、キーボードや耐久性ではとうていThinkPadにおよびません。ThinkPadの長所を継承しながらどこまで廉価に製品化出来るかを追求した機種だと思います。
LenovoにはIdeaPadブランドがあり、これは完全に個人向けのラインナップです。
IdeaPadの各機種も触れてきましたが、正直に言うと、ThinkPad Edgeの完成度の高さと価格に低さを見てしまうと、IdeaPadの存在自体がかすんでしまう気がします。IdeaPadブランドは価格競争に真っ向から挑む機種になるのかもしれません。
面白いと感じたのがOSです。
エンタープライズ・ユースのX100eにはWindows 7 32bitしかカタログ上では選択が出来ないように書かれているのですが、Edgeでは初期導入のOSがWindows 7 Home Premiummの場合は64bit版のみ、Professionalでは32bit版のみとなっていることです。
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mizunuma 1月 19th, 2010
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