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先々週(2012/3/12)、EOS 7Dからアルファ77に買い換え、2週間ほど使い込んでみました。
EOS 7Dとアルファ77は同じ中級機種なのですが、キャノンからソニーにメーカーが変わるとこれほど違うのかと驚くほどです。

アルファ77パッケージ

EOS 7Dは発売当初、APS-Cサイズのデジタル一眼レフカメラの最高峰で、わたしの購入価格は26万円余りでした。アルファ77も同様で、昨年の秋の発売当初の価格は中級機種のなかで最も高価でした。

これまで使ってきたEOS 7Dは初めてのデジイチ(初心者向け)にはとてもならない機種で、ある程度デジイチを使いこなせる人だけを対象としています。これに対してアルファ77は、機能や操作性は中級機種ですが、操作を液晶モニターを通して行うことも出来るので、エントリーモデルやコンデジと同様の分かりやすい操作性も確保しています。

カメラメーカーのキャノンが造った中級機種のEOS 7Dが初心者を断り、ハイアマチュアやセミプロかそれを目指す人がウェルカムのカメラなのに比べると、映画、ゲーム、パソコン、デジタル家電を手がけるソニーの造った中級機種のアルファ77は初心者ウェルカム、ハイアマチュア、セミプロを目指す人もウェルカムというカメラと言えます。

わたしはこれまでも、ソニー初のデジイチのアルファ300のモニターをしたり、ソニー初の35mmフルサイズのデジイチのアルファ900の開発者と話をしたりと、アルファシリーズには縁が深かったのですが、キャノンやニコンなどのカメラメーカーのデジイチと比べて、これこそソニーのデジイチだという部分が感じられずにいたため魅力を持たないでいました。

今回、メーカーをキャノンからソニーに乗り換えたこともあって、購入から10日ほど、毎日アルファ77を手に取ったり取扱説明書を熟読したり、また3日ほど、高尾山と周辺の山に撮影に出かけて操作性や実際に撮影できる写真の品質を確かめていました。
まず印象的なことは、最初のデジイチにアルファ77を購入した初心者でも、いきなり使えてしまうカメラだと言うことです。

以下、具体的に説明してゆきましょう。

全ての操作を液晶モニター/ファインダーで行える

くどいようですがアルファ77は中級機種です。
中級機種が求められているのは、高い性能だけでなく、優れた操作性があります。
例えば、ダイヤルや前後2個(エントリーモデルは通常1個)。ISO、WB、露光補正(露出補正とも言う)、シャッタースピードなど頻繁に変更する設定は専用ボタンで素早く行えるなどがあります。
その代わり、コンデジやスマホの様に設定を変えるのに液晶モニターに呼び出してから変更するという、分かりやすい操作は行えません。

これがアルファ77の設定ボタンと表示モニターです。
左からセルフタイマー/連写、ホワイトバランス、露光補正、ISO感度の設定ボタンです。
アルファ77の表示モニター

アルファ77の凄い点は、そのどちらにも対応していると言うことです。
ISO、WB、露光補正、シャッタースピードなどは専用ボタンが用意されているので、デジイチを扱い慣れたユーザーならここから設定を変更できます。
初めてのデジイチユーザーにはとてもそのような使い方は出来ませんが、そうしたユーザーの為の、液晶モニターに表示させて、設定の変更も出来るのです。
更に凄い点は、ファインダーからもこの操作が行えることです。これは、アルファ77のファインダーの映像が光学式ではなく、液晶モニターの映像を表示する電子式だから可能なのです。

初心者にとってはISO、WB(ホワイトバランス)、露光補正、シャッタースピードを呼び出すのも一苦労です。

これがアルファ77のライブビューモードで、液晶モニターに設定画面を表示させたところです。
Fn(ファンクション)ボタンを押すことで、主要な設定をライブビューモードで一括して行うことが出来ます。
この画面は、全く同じにファインダーにも表示されます。
アルファ77のライブビュー

分からなければまずはカメラ任せで撮影できる

中級機種では、下位機種を除けば付いていない機能がSCN(スクリーンセレクト)です。
コンデジやエントリーモデルには、必ず付いている初心者向けの機能なのですが、中級機種でも最上位に位置するアルファ77にこの機能を付けたのはソニーの英断でしょう。
わたしもそうなのですが、デジイチをある程度以上に使いこなせるユーザーにとってはSCNは邪魔なだけの機能ですから、ハイアマチュアやセミプロのみを対象とした中級機種なら、販売戦略上は付けない方がプラスなのです。

アルファ77のSCN

ところが初めてのデジイチユーザーは、どの様な設定にすれば最適な写真が撮れるか知らないはずです。当たり前ですが、これを知っていれば初心者とは言わないのです。
初めてのデジイチユーザーにとって最初に必要なことは、購入したカメラで綺麗な写真が撮れることでしょう。そのためには露出やISO、WB、露光補正、シャッタースピードなどはカメラ任せにして、高価なデジイチの性能を写真として形にして見られる様にすると言うことが重要です。

カメラ任せの撮影が出来る長所は他にもあります。
カメラが自動で行った設定をExif情報を表示させて、例えば逆光で人を撮影した時、曇っている日に桜の花を撮影した時は、どの様な設定(ISO、WB、露光補正、シャッタースピード)をカメラが行っているかを見て、設定の基本を学ぶことが出来るのです。
カメラ任せは無難ですが、最適ではありません。カメラが露光補正を-1.0にしていたら、マニュアルで-1.3にしてみるなど試していくうちに自然と設定と操作を取得してゆくはずです。

これがシーンセレクションの設定画面です。
ダイヤルをSCNに回し、Fnボタンを押すと呼び出せます。
この設定画面の使いやすいところは、人物(ポートレート)やスポーツやマクロ(花)や風景にアイコンを合わせると、そのアイコンの設定がどの様なものか分かりやすい文章が表示されて解説をしてくれる事です。
慣れてしまえば不要な解説ですが、慣れるまでは大変に重宝します。
アルファ77のSCNの画面

精度の高いPモード

わたし自身は、この2週間はプログラムオード(Pモード)で主に撮影をしています。
Pモードは露出(絞りとシャッタースピード)をカメラに任せてしまい、ISO感度やホワイトバランスや露光補正をユーザーが設定するだけで済んでしまう楽な撮影モードです。今の所はアルファ77に慣れることが第一なので、ISO感度もオートで撮影をしています。

測光モードやフォーカスエリア、クリエイティブスタイルなどの設定を変えて撮影をしていますが、山歩きや野の花のスナップ写真を撮るのにはPモードで十分な品質の写真が撮れます。
特にアルファ77は電子式ファインダーなので、設定を行うとその設定の通りの絵がファインダーに撮されるので、自分の撮りたい絵のチューニングかどうか、撮影する前にある程度わかるのが良いです。
注:EOS 7Dなど光学式ファインダーのカメラは、絵のチューニングを施しても実際にシャッターを切って撮影した写真を見るまで、どの様な絵になるか分かりません。

操作項目に分かりやすい日本語が表示される

WBとか-/+とかの表示では、カメラの操作に慣れていないと、それがなんの略語か分かりかねると思います。
これらの用語の意味と、設定をどの様に行うかを覚えないと、初心者からのステップアップは出来ないのですが、アルファ77では、これらの設定を行う時、液晶モニター/ファインダーにWBならホワイトバランス、-/+なら露出補正と日本語で表示してくれます。
そのほか、クリエイティブスタイルなどの細かな設定でもLand(風景)と略語と日本語の双方で表示してくれるので、カメラの操作に慣れるまでは日本語表示を見て、慣れてからは略語を見て設定を行うことが出来ます。
これは、カメラの操作に慣れるのに有効でしょう。

これはホワイトバランスの設定画面です。
お日様マークを選択すると、「太陽光」と右側に日本語で表示されます。これなら、このボタンを押してお日様マークを選べば「太陽光の下で撮影をする」設定であることが分かります。一度覚えてしまえば何でもないことなのですが、こうした細かな配慮がアルファ77の魅力と言えます。
アルファ77の日本語説明画面

これはフォーカスエリアの設定画面です。
ホワイトバランスに比べると設定しないユーザーが多いかも知れません。
写真では中央に固定を選択しています。
アルファ77の日本語説明画面

初心者から中級者まで幅広く使えるカメラ

初めてのデジイチにエントリーモデルを購入したとして、数年使って使いこなせる様になると、性能的にはともかく、操作性で不満が出てくるはずです。マニュアルで設定を変更するとなると、エントリーモデルの分かりやすい設定の仕方が阻害要因になるのです。

ISO感度を変更するのにいちいち液晶モニターに設定画面を呼び出していたら手間と時間ばかりかかってしまいます。
子供の写真など、一瞬の表情や仕草をとらえようとすると、操作性のより優れたカメラを手にしたくなるはずです。

エントリーモデルを下取りに出して中級機種を購入するというのが一般的な選択肢ですが、アルファ77なら同じ機種で、初心者から中級者にステップアップしても使い続けられます。と言うよりも、本来が中級者を対象としたカメラですから、いよいよアルファ77を使い込むという事になります。
使い始めてから慣れ親しんだ同じカメラで、細かな設定もマニュアル操作で行えるのは大変なメリットです。

アルファ77は高価なカメラですが、エントリーモデルを買い、数年後に下取りに出して中級機種に買い換える(しかもその中級機種のユーザーインターフェースがエントリーモデルと異なっている!)、と言う事と比べると、決して高価では無いでしょう。

デジイチを購入する時、将来、中級機種にステップする気持ちがあるなら、アルファ77も選択肢に入れても良いでしょう。
アルファ77は、中級機種には珍しく「購入しても使いこなせない心配」が無いデジイチです。

以下、アルファ77とEOS 7Dのユーザーインターフェースの比較写真です。

アルファ77の背面のボタン類の配置。
EOS 7Dに比べるとボタンの数が若干少ないですが、コンデジやデジイチのエントリーモデルに比べるとげんなりするくらいに多数のボタンがあります。
でも、慣れてくるとこの多数のボタンを見なくても触感で操作できる様になります。
アルファ77

EOS 7Dの背面のボタン類の配置。
頻繁に操作を行う設定のボタン類は右側と上面に配置しています。あまり使わない設定のボタン類は左側に配置しています。専用ボタンが多く、慣れたユーザーの操作性を重視していることが分かります。
EOS 7D

アルファ77のダイヤルです。
中級機らしく、余分な設定はありません。エントリーモデルではSCNの山や夜景や人を撮影するモードがダイヤルにあるのですが、それらの設定はSCN一つだけで、SCNに合わせてから液晶モニターに呼び出して設定します。
アルファ77

EOS 7Dのダイヤルです。
アルファ77と違ってSCNやAUTO+など、”余分”な設定はありません。
その代わり、C1、C2、C3とユーザーカスタマイズを登録/呼び出せる設定が3つも用意されています。
EOS 7D

ユーザーインターフェースだけで比べるのは乱暴なのですが、アルファ77が細かな操作性でもEOS 7Dと遜色の無いことが分かります。

アルファ77の記事

  1. 初心者がいきなり使える中級機
  2. トランスルーセントミラーの功罪
  3. サードパーティー製バッテリーの話
  4. 純正バッテリーの充電時間
  5. GPSの能力
  6. 花とクリエイティブスタイルの設定
  7. NP-FM500Hバッテリーの撮影枚数
  8. 操作の反応の鈍さが気になる
  9. アルファ77とタムロンAF70-300mmF/4-5.6Di望遠レンズの組み合わせ
  10. 登山とアルファ77
  11. 登山の写真とα77
  12. 縦走登山とSONY α77 in 秩父山脈

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3月 26th, 2012

Posted In: A77